基礎科 各科体験ゼミ

起訴科では3学期にデザイン科・油絵科・日本画・彫刻科の体験ゼミをおこなっています。各科の夜間部に混じって制作し、 ぞれぞれの科の雰囲気を体験、どの科を受験したらよいかを考える良い機会です。

美大に行きたいと思っても、やりたいことはたくさんあるしそれぞれの科の違いはなんだろうと悩む高1・2年生も多いはず。直前講習会期間の1週間を使い、各受験科の先生が指導をします。 基本的な用具の説明から、各科の課題に対する発想の仕方、制作の進め方などわかりやすく教えてくれることに加え、大学での授業の内容や大学卒業後の進路や仕事まで幅広く話を聞くことが出来ます。 各科の実技体験をすると自分の目標がはっきり見えてきます。疑問に思うこと、知りたいことはどんどん先生に訊いちゃいましょう。
基礎科直前講習会生も参加することができます。

デザイン科体験ゼミ

長 さくら

 私はもともと絵を描いたり物を作ったりすることが好きで、高校でも美術部に在籍していました。美大に進むつもりで立美の基礎科に入学しましたが、まだどの専攻にしようか決めかねていました。 そんな時、基礎科の受験科体験ゼミがあるのを知り、参加してみました。いろいろな科で様々な体験をしてとても刺激的でしたが、体験ゼミで制作した色彩構成が楽しかったのと、 将来の仕事のイメージが湧いたので、最終的にデザイン科に決めました。デザイン体験ゼミは、静かに集中して制作している先輩方の中で緊張しましたが、 先生がとても気さくに声をかけて下さったので緊張もほぐれ、楽しく制作しました。課題は「動物園」がテーマだったので、ヘビにしましたが、ただヘビを描くだけではつまらないので、 ヒョウ柄のヘビを描きました。そのものの色に捕らわれず、自分の好きな色で自由に描いて良いのを知れて良かったです。デザイン科に行ってからは色々覚えることも多く大変ですが、 アットホームな雰囲気と友達に助けられて、毎日充実しています。

油絵科体験ゼミ

倉澤 紘己

 油絵未経験の僕がなぜ油絵科体験ゼミに興味を持ったのかというと、日頃から油絵科の作品の自由な感じ、制作者がそれぞれの世界観をもっている感じがいいなと思っていたからだ。 実際に体験授業が始まってみると、初めてであるし、今まで描いていたデッサンと画材が違い過ぎて何が何だかわからない。とりあえず周りを見回してキャンバス一面に色を塗った。 こうして初めのほうは何も考えずに勢いで描いていたのでけっこう楽しかった。しかし、3日目あたりから終わりが見えず不安になった。今の雑で汚い自分の絵が、 自分の思い描いている「油絵」にどうやったら近づけるのか分からない。周りの高3生の絵の完成度がどんどん上がっているのに、自分の絵はなかなか進めない。 そういった焦りのような気持ちが生まれてきた。ただ、初めての分、毎回発見も多数あり、最終的にはなんとか前進できた気がするし、油絵の楽しさも自分なりに分かった気がした。 受験生に囲まれて制作できたのもいい経験だった。けっこう容赦ない言い方で先生が指導していたり、受験生の人が自分の絵についてとても思い悩んでいるのを相談していたり、 そういった空気に触れながら制作したのはとても刺激的だった。ゼミを通して油絵制作に一段と興味が増した。

日本画科体験ゼミ

安田 美穂

 日本画体験ゼミで初めて着彩を体験しました。モチーフの入れ方も筆の使い方も知らず、透明水彩絵の具をパレットに固めてそれを溶かしながら描く、 ということを初めて知った時は本当に驚きました。白象紙に描いたのも初めてで、水張りから先生に丁寧に教えていただきました。細密デッサンのようなつもりでできるだけ丁寧に細かく描き、 混色した絵の具を他の紙に試しに置いて乾かして色を見て画面にのせてゆく、という作業は思いのほか楽しく、色が画面にのるにつれてわくわくしました。 簡単に消せない、という緊張感もあっていつもより集中していたと思います。
 私はデザイン科と日本画科どちらが向いているのかずっと悩んでいました。体験ゼミで両方体験してみて着彩がとても楽しかったことと、 日本画科の才木先生に日本画が私にあっているかどうか訊いてみて肯定していただいたことが今思うと日本画科を選ぶ決め手になったのかな、と思います。 今、受験科では楽しいことばかりではありませんが、あのときしっかり悩んで科を選択したことはよかったと思っています。 でも、ゼミで一番の発見と驚きは怖い人なのかと思っていた才木先生がとても優しい人だったということでした。

彫刻科体験ゼミ

池内 聖司

 正直なところ体験ゼミの序盤、特に初日はとても辛かった。立体物を造ることに興味はあったが、今まで粘土なんて使ったことはなく、小学校の時に何回か触ったことのある程度だったので、 どう心棒につけていったらよいのかわからず、粘土を付けたら付けたでどうモチーフの石膏像に似せていったらいいのか見当もつかず、周囲を見回しながらため息ばかりついていたような気がする。 それでも先生の手を借りながらだんだん形になってくると、色々な方向から形を合わせたり、思いきって大きく粘土をとったりする作業が楽しくなってきた。 鉛筆デッサンで小さく形を直してゆくのと違い、自分の手で形を造ってゆく感じがデッサンでは得られない充実感を与えてくれると思った。できあがった模刻は似てないし、 まだ粘土だなという質感のままだったけど自分は立体物を造ることが好きなんだな、ということがはっきりした気がする。 自分自身が何が好きなのかということを改めて確認できたのが彫刻科体験ゼミだったと思う。