入学をお考えの方は・・・
保護者の方を対象に、近年の美大入試の現状と、入試に向かっての対策について講師がご説明をいたします。予備校で美術を学ぶということ、美術の世界へ進むということ、美術に関わる仕事内容などについてもお話をさせていただきます。
美術受験を本格的に考えはじめているお子さんをお持ちの方の中には、美術の世界はどんなところかと疑問や不安を抱かれる方が多いかもしれません。
ここでは保護者の皆様からのお問合せでよくある内容に一部お答えします。
もちろんご来校いただければ、講師が当学院の指導方針や近年の美術受験状況などをご案内致します。
タチビでは、お子さんがスムーズに美術受験の体勢を整えられるよう初心者の指導に特に力を入れています。
美術がまったくはじめての方は一歩踏み出せばとても楽しい世界が広がります。ぜひ一度、ご相談ください。
中学生の保護者の方へ
立川美術学院基礎科では美術に興味のある中学生が学べる基礎科中学生コースを設けています。
実技試験がある美術系高校の受験を考えている中学生の対応ももちろんですが、高校は普通科でもその先美術大学にいってみたい、また、将来、美術に関係のある仕事に就きたいと考えている中学生にも最適なコースです。
アニメーションが好き、コミックが好き、ファッション・デザイナーになりたい、ゲーム・デザイナーになりたい、たくさんの夢を中学生たちは持っています。
好き、は重要ですが、将来プロフェッショナルとして活躍するためにはそれなりの発想力と技術力が求められます。
空間を把握して立体物を想像できる力、構造を理解して立体物を組み立てられる力、イメージしたものを立体的に絵で表現できる力、これらの力は美術に携わるどんなジャンルでも必要なものです。
それらの基礎となるのがデッサンです。
コミックの世界でもファッションの世界でもデッサンは大事、といわれますね。
モチーフをよく観察して描くことがデッサンの最初の一歩ですが、頭で想像したものを表現できる力、これが目標です。表現そのものはコンピュータ―を使うことが主流ですが、考える力、想像する力は人間のアナログなトレーニングによる成果です。
中学生コースでは、デッサンを中心に制作をします。
先生は美術大学を卒業しアーチストとして活躍する人や美術大学で学んでいる学生です。ゲーム会社に就職している人、コミック作家として活躍する人たちとも身近な存在です。
そんな先生たちと話すことによって、将来どんな力が必要なんだろう、ということが感じられるはずです。
今、中学生でも10年後には社会人になります。10年後にはゲーム・デザインもアニメーションも大きく変わってゆくでしょう。よりリアルを感じさせる空想の世界が拡がってゆくはずです。その基礎を学ぶには最適です。
主要美術大学
美術の大学は、東京藝術大学をはじめ、地方にも美術大学があり、美術専門の大学以外にも美術分野を設置している大学もあります。
首都圏の主要な美術大学として、東京藝術大学の他、武蔵野美術大学、多摩美術大学、東京造形大学、女子美術大学等があり、学部に設置している大学では日本大学芸術学部等があります。
地方の主要な美術大学として、京都市立芸術大学、金沢美術工芸大学、愛知県立芸術大学、沖縄県立芸術大学等があります。
立美はこれらの大学へ高い合格実績を誇っています。また、東京藝術大学、武蔵野美術大学、多摩美術大学を目標とすることで、他の美術系大学へ合格する基礎力は必ずついてきます。
その後の進路
美術の世界へ進んだお子さんが今後どのような進路をとっていくのか。保護者の方にとっては大変関心を持たれるところかと思います。ではその進路の例を挙げてみます。
私たちの身の回りには、様々なものが存在します。
テレビ、冷蔵庫、キッチン、車、マンション…これらは大小問わず、美術と関係するものです。
そう考えると美術は特別な未知の存在というよりも、私たちの日常生活に欠かせない専門的な存在だと言えます。
本校の講師は、美術を扱う専門家として、社会の第一線で活躍するデザイナーや作家がそろい、親身の指導にあたっております。
例) ポスター、パンフレット、雑誌からCMフィルム等の映像を中心とする仕事として、広告代理店、制作会社、企業の広報部門があります。
日常的なものと関連性のある仕事として、パッケージデザイン、製品外装デザイン(自動車等)のを行う企業の企画・商品開発部門やデザイン事務所があります。
住宅や公共施設、環境設計などを行う仕事として、総合建築会社、店鋪装飾会社、設計事務所があります。
CG、ゲーム・ソフトの開発デザイン、HPのデザインのコンピュータ関連の仕事として、企業の企画・商品開発部門、広告代理店、制作会社、企業の広報部門があります。
受験勉強のスタイル
現在、大学進学は「大学全入時代」と言われていますが、主要な美術大学では3倍以上の倍率があり、現役での合格はその合格者のなかで1/3というものです。
そのため大手予備校では、合格の為のスキル、いわゆる詰込型が主流となっているのが実状です。しかし実際の美術というものは、How to教育で教え込まれるものではありません。
本校の教育方針は、受験レベルを超えた高度な「作家の育成」を目指しており、作家講師による将来を見据えた指導カリキュラムをはじめ、立美祭展や作家講演会等の各種行事として表わされています。この教育方針は、変容する大学受験のハードルを越えて、高い合格率を維持する本校の特色として他に類を見ないものです。
立美の基礎科
お子さんが美術に興味を持ち、進路として美大への進学を考え出したところでいろいろ将来への不安を感じていらっしゃるご父兄の方も多いかと思います。美大を出て就職はあるのだろうか、クリエイターになれる人数はほんの一握りの厳しい世界なのではないだろうか、などのご質問を受けることもあります。
美大=作家、というイメージは確かにあり、美大もそのイメージを宣伝していますが、美大は作家になるための学問を学ぶ場所だけにとどまらずこれからの社会が求めるクリエイティヴな力を幅広く専門的に学ぶ場所です。
例えばデザインを例にとってみましょう。
自然物以外の人工物は誰かがデザインをしておりその分だけデザイナーがいます。
日常使う道具からスマートフォンのアプリ、ヴァーチャルなゲームの世界から広告まで人々がいいな、と思い気持ちよく使えるものには優れたデザインが取り入れられています。
ユーザーが気づかないところにもデザインの工夫があるでしょう。人々が欲しいと思い使うことによって喜びを感じられるものはどんな些細なものでもデザイナーのアイデアと工夫の積み重ねで創られています。
こんなものがあったらいいのに、という思いつきや不便なものを便利にしたい、という気持ちに具体的に形態を与え、モデルを作る力を身に付けるトレーニングができる場所が美大といえるでしょう。
PCがあれば完成形までたった一人でも出来てしまい、それを世界に向けて発信できる現在、発想を形にできる力はとてもニーズが高い技術といえるでしょう。
これはデザインに限った話ではありません。
例えば油絵科では自分の世界のイメージを深く追求し社会との関りを探ってゆきます。
日本画科は観察を中心に描写の技術を磨いてゆきイメージで世界を再構築してゆきます。
いずれも自分の頭の中にあるイメージに形態を与えるトレーニングです。
さて、美大の実技入試の話をしますと、入試では課題が与えられ、課題に沿って発想し他の受験生の作品より魅力のある作品を時間内に作らなければなりません。
大学に入る前にクリエイティヴな力を身に付ける必要があります。そしてそれは専門的なトレーニングによって身につくものです。
基礎科ではデッサンを中心にクリエイティヴな力を身に付けるトレーニングをしてゆきます。自分の興味のある科が決まったらその科の基礎コースに移ることを勧めています。
最初は好きなイラストを描きたい、なんとなく美大って楽しそうというところから始まっても学んでゆくうちに幅広い世界がその先にあり、自分の個性にみんな気付いてゆきます。
どんな仕事に就こうとも独自の発想力とそれをかたちにする力は将来重要な武器となるでしょう。
基礎科で早くスタートすることは受験の枠だけにとどまらない世界に早く触れるチャンスです。
ぜひ立美の基礎科で学んでください。また、志望校や進路のことでご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。