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【油絵科】春期講習会・スタートデッサン

講習会 油絵科

油絵科の田中です。
入試が終わり近くの公園でも桜が咲き始める季節になりました。
立川美術学院では次年度に向けて、春期講習会が開講しました。
2025年3月22日23日に行われたスタートデッサンと26日からの講習に関するレポートとなります。
 

スタートデッサン

油絵科は受講者の多くが初学者となり、デッサンで使用する木炭に不慣れな点が当然ありました。
しかし、みなさん積極的に画材を利用しながら対峙しているモチーフと真摯に向き合い制作しました。
まずは身をもって画材を知ること。画材に触る経験がそれぞれの技術に繋がります。
木炭デッサンはとくに広い範囲で暗いトーンを乗せやすく、デッサンで必要な明暗の区分けを手早く展開できます。石膏デッサンは形を正確に合わせることが不可欠ですが、それとともに光と影をしっかり見分けるための観察と、その観察を大まかなトーンにより画面へ立ち表すことも大事です。木炭を画面に撫で付け描画する、ガーゼや手で引き延ばしたり擦る、そして光を消し具などで描写する、など工程は様々であれ自分なりに画面にアプローチするきっかけを大いにつかめた二日間だったのではないでしょうか。

 

春期講習会

スタートデッサンと併せて受講している学生も多く、入試対策としての木炭デッサン・油絵の経験が浅いので作品ひとつひとつが初々しい印象です。こういった初学者の学生は今この時期だからこそ描ける絵があり、ある意味で技術的な作品よりも強度がある場合もあります。
入試で悔しい思いをした次年度浪人生は次こそはというモチベーションが大いに感じられ、意欲的に制作している様子が見受けられます。
浪人生をはじめとした経験者も初学者の新鮮さを横目に自分の作品と向き合って講習会を過ごしていけたらと思います。

春期講習では特に前半は静物課題が中心ですので、新浪人生や前基礎科生はこれまでの技術の確認や丁寧な観察をじっくり行い、初学者(高1〜高3)は思い切り描くことと長時間の制作への慣れと対象(モチーフ)としっかり向き合うことを主軸にした制作を目指します。
講評では各自どのような狙いをもって描いたかヒアリングをし、自分なりの言葉にしてもらいながら講師がフィードバックを行います。

 

合格者入試再現作品 / デモンストレーション

また、講習会前半では東京芸術大学に合格した油絵科昼間部生の合格者入試再現作品の制作をデモンストレーションとして行なっていただいております。
技術的にも表現的にも圧倒されますが、作品制作の範例としてこれからの受験生に刺激となることでしょう。

 

油絵科ではX(旧Twitter)にて日常の様子など定期的にポストしています。

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