BLOG ブログ

夏期講習について(デザイン・工芸科)

デザイン・工芸科 美術系受験 講習会

夏期講習会ではどんなことをする?

夏期講習会では石膏デッサンや静物デッサン、平面構成を中心に2日で1枚の作品を完成させます。

朝から夕方まで集中して作品と向き合うことができ、合計するとかなりの枚数を描くので夏期講習会を通して大きく成長する生徒も多くいらっしゃいます。枚数をこなすことで、デッサンでの描写力や形の捉え方をつかむことができます。また、平面構成ではモチーフを用いてテーマに沿った作品を描く課題や文字を用いたイメージ構成課題などに取り組み、さまざまな美術大学に対応できる力を身につけることができます。全体講評では講師の先生方が1人1人講評してくださるので、今回良かったところや次回気をつけなければならないことを知ることができます。
また、デッサンの際はお昼前頃に途中経過を見る中間講評をしてくださり、そのアドバイスを午後の制作に活かすことができます。

デッサン

デザイン・工芸科では、石膏デッサンと静物デッサンを芸大サイズという少し大きめのサイズの画用紙に描いていきます。
時間がかけられる分描き込みすぎてしまったり、平面的になってしまうことも多いので、石膏の印象や陰影、静物が置かれている空間など細かい視点だけでなく、大まかな視点で見る力が枚数をこなすことで身についてきます。

平面構成

平面構成ではモチーフ構成と、文字とテーマを与えられそれに沿った作品を描くイメージ構成を行います。
サイズはB3サイズで、モチーフ構成では描写力を身につけたり、モチーフを鮮やかに見せる色味などを考え作品を描いていきます。イメージ構成では、多摩美術大学グラフィックデザイン学科の入試に近いような課題が多く、文字をトレースする方法を学んだり自分の表現や強みを探ることができます。

私が夏期講習会で得たもの

夏期講習会前半では、やはり時間を多くかけられる分デッサンでは細かい部分を描写しすぎてしまったり、平面構成では見せたいところがハッキリしていない作品が多く、講評の際によく見づらいと言われていました。

しかし、毎日作品と向き合い枚数をこなすことで描き切ることももちろん大事ですが、それが一番重要なのではなく、見やすい絵にすることやモチーフの立体感を陰影でどれだけ表現できるかということが大切なのだと気づくことができました。その学びを活かし、夏期講習会後半でのデッサンは、なるべく形の狂いや陰影を意識して描くようにし、平面構成では一番見せたいところにフォーカスしそれ以外の部分は削るという意識を持って制作を進められるようになりました。

夏期講習会の一番のポイントは時間をかけて自分の作品と向き合い制作できる点だと思うので、自分の伸ばせる部分や苦手な部分を発見し夏期講習会以降の制作にも活かしていけると思います。
(立美講師室アシスタント 田中)