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特別体験課題 体験ゼミ

体験ゼミ

体験ゼミとは

やったことがないけど興味あるという人、一度は色々な課題を体験してみたいという人、好きな課題を何度も繰り返してやりたい人など、様々な目的に合わせて体験をしていきます。

基礎科で教えている講師達は、様々な科の出身者がいるため、体験でも専門的な指導を受けることが可能です。体験ゼミを通じて各分野の制作について知ることができ、そこで得た経験は進路選択の大きなヒントとなるでしょう。

このゼミを通して、将来のビジョンがはっきりと決まった場合には、早い段階から専門の科への移動ができます。また、科についての具体的な質問や相談も受付けています。

油絵ゼミ 週3クラス在籍 N・Hさん

「基礎科でたくさんの経験をしておこう」という気持ちが常にあります。選択で油彩を選んだのは2度目でした。1回目の油彩も、モチーフは静物でした。私は静物デッサンに苦手意識があり、何が悪いのか分からないし、完成した絵を見たら良いところが全然ないと思ったのを覚えています。一枚目の時は本当に新鮮で、色がある画面が本当に楽しく、夢中で描きました。その時に、「色があっても、画材が違っても、基本的に必要となるのはしっかりとしたデッサン力」だということを実感し、自分の中で理解が深まったなと思いました。

体験課題は気持ちや目を新しくさせ、根本的に大切な事を実感する良い機会だと感じました。このような経験をふまえ、2枚目の油彩を描くと決めた時は「やってやるぞ」という気持ちでした。たくさん課題が見えてきます。何よりも私が言いたいのは、体験を通して得た課題のおかげで、とても面白く、刺激的な制作が出来ているということです。

彫刻ゼミ 日曜クラス在籍 K・Hさん

私は今まで、立美ではデッサンしかしたことがなかったので、初めて本格的に作った立体はとても新鮮で楽しかったです。

粘土と言えば、いわゆる幼稚園や小学校で使っているものがイメージとして浮かんでくると思うのですが、今回使った水粘土は見た目こそ似ているものの、硬さや質感などが全く違い、少し戸惑いました。靴を模刻した時、靴紐などの細かい部分をどう作ればいいのか全く分からなくて、ただ延々と粘土をこねているだけでした。しかし、先生のアドバイスのおかげで後半は少しコツを掴めるようになり、道具も使いながらできるだけモチーフに近い質感が出せるように作る事が出来ました。作り終えた後は、そんなに大きい物を作った訳でもないのに何か大作を作った様な満足感がありました。この何とも言えない心地よい感覚は粘土ならではなのかなと感じました。また機会があれば是非もう一度チャレンジしたいです。

デザイン・工芸ゼミ 週3クラス在籍 H・Tさん

私は最初、平面構成が何なのかよく分からず、とても不安でした。課題は、「音」という文字と幾何図形を使って楽しいをテーマに平面構成をしなさいというもので、いくつもあった条件は普段の課題で聞かない言葉ばかりで、先生にその都度質問しながらエスキースを始めました。エスキースを完成図のモノクロ版くらいまで完成させるといいと聞いたので、参作を見ながら「音」を具体的に想像しました。「音」と一言で言っても色々あり、 全て違った印象を持っています。

私は、吹奏楽の合奏というテーマで描く事にしました。途中でエスキースがありきたりなものになったり、同じ色が隣り合わないように計算したりするのが大変でした。デッサンと違って平面構成では、頭の中で物事を組み立てるのが難しかったです。時間配分が上手くいかず色塗りの時間が少なくて焦りました。効率の良い塗り方を考えながら丁寧に塗りました。講評では、自分で気を付けた所が評価されて嬉しかったです。普段の基礎科の授業ではやった事のないことばかりで、とても貴重な体験になりました。

日本画ゼミ 土曜クラス在籍 H・Kくん

「細密画」をやることに決めた最初、自分の描いた絵が作品になるか不安だった。細部まで描ききれるかどうかと、何より着彩が苦手ということが一番の不安だった。まず下地を作る時、筆を使う以外にも多くの表現方法があることが分かった。その中にはフォークやビニール袋を使ったものまであって、身近な道具も工夫一つで画材になってしまうことに驚いた。僕はモデリングペーストや小石も使って下地を作った。

そして本題の貝も苦戦した。ちょっとした挑戦で(単に綺麗だったということもあるが)選んだ白い貝をリアルに見せるにはどうすればいいのか。影は灰色だと思っていた僕に先生は「背景が青だからその反射で貝には青い部分があるはず。」と教えてくれた。さらに緑やオレンジなど白と全く関係ない色を入れてよいと言われた時は衝撃的だった。しかし実際に塗ってみると全く違和感がなく、むしろよりリアルに見えてくるのだから奥が深いなと改めて感じた。これからも絵具の基礎をたくさんこの基礎科で学んでいこうと思っている。